- Right Here All Along (2001)
- by Ali-Ollie Woodson (Expansion/XECD33)
遂に発売された、将に待望のソロアルバム。
選曲は、1998年に録音が終了していた Preston Grass のプロデュースによる10曲の中から7曲(=3, 4, 8, 10, 11, 13, 14。うち "Never Give Up" はアリ・オリー本人の作詞作曲による)に、それ以前に録り溜めていた7曲が加えられたものです。
冒頭、いきなりアカペラで始まる "Turn Out The Stars" は、将にアリ・オリーならではの真骨頂で、その歌唱力には今更ながら驚愕。待ち続けていた甲斐がありました(T_T)
楽曲的には、まず "Drama In The Bedroom" は、"Floaters" の "Float On" にドそっくりながら、その絶妙なリズムとメロディーは思わず口ずさんでしまいます。
次に "Whatever It Takes" は、個人的には特に好きな曲。サビの部分は夢の中で天に登っていく様な錯覚に陥りそうな佳曲で、アリの伸びやかな歌唱が光ります。
"Will You Still Love Me Tomorrow" は The Shirelles のポップな曲をアリ・オリーがスローバラードに編曲するという意表をついた作品で、このアイデアは既に Millie Jackson がライブアルバムで録音済みですが、慟哭のようなMillie に比べて、切ない様な唄い方のアリ・オリーのヴァージョンは将に秋の夜長向き?(^^ゞ
そして何よりの秀悦は、エンディングを飾るタイトル曲でもある "Right Here All Along" 。テンプス離脱後も、しっかりと足を大地に付け、着実にそのキャリアを重ねてきたアリ・オリーの実力と魅力を存分に味わえる素晴らしい作品です。
ただ、永年彼を応援し続けてきた者として敢えて苦言を呈するならば、全体的に地味な曲が多いのも否めないと思っています。要は "Treat Her Like A Lady" や "Lady Soul" の様な、キャッチーな曲がない。また、録音も今迄にプールしてあった物の中からの選曲で、リアルタイムでの彼を表しているのではない事も確か。
でもこのアルバムは、あくまでも彼のソロとしてのスタートであり、まずは発表にこぎ着けた事を素直に喜びたいと思います。そして今後、これをステップに更なる飛躍をしてくれる事を願ってやみません。
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